43_痔ろうQ&A(症状編)

痔ろうは自覚症状がありますか

Q.痔ろうは自覚症状がありますか

A.自覚症状はありますが、気付かない場合も多いです

痔ろうに至るまでには2段階のプロセスがあり、それぞれに自覚症状があります。

1段階目 肛門奥の強い痛み

痔ろうの始まりは『肛門周囲潰瘍』と呼ばれる体内で膿が溜まる状態です。この時点で以下の様な症状が出ます。

  • 肛門の奥に強い痛み
  • 倦怠感
  • 発熱(微熱から39度前後)

しかし、いぼ痔の痛みや風邪などと勘違いする事も多く肛門周囲潰瘍と気付かない場合もあります。

 

2段階目 膿が出る

痔ろうのトンネルが完成すると、体内に止まっていた膿が排出されます。膿は強い臭いを放ち、下着や服を汚してしまいます。膿が出る際に痛みはありません。また、膿が出ると肛門周囲潰瘍で発生していた自覚症状は一気に回復します。

しかし、以下の様な理由で気付かない事もあります。

  • 便通時に一緒に出てしまう
  • 普段から痔で便通時に出血がある

こうなると、痔ろうの自覚症状が他の要素で紛れてしまうので発症した事に気付かない可能性があります。

私自身も肛門周囲潰瘍を経て痔ろうになりましたが、自覚症状には気づきませんでした。私が肛門周囲潰瘍の痛みで診察を受けた際には、先生からずっと昔に同じ様に痛む事は無かったかと聞かれました。思い返してみると、確かに2年前に椅子に座れない程の痛みがありました。そしてズボンが汚れる程の出血もありました。

しかし、当時は座り仕事によるいぼ痔があり、普段から痛んでいた事と、便通後に拭き取りをするといぼが擦れて血が出ることが良くありました。

この為、まさか痔ろうの自覚症状とは思わなかったのです。先生に言われて思い返してみて、『そういえばあれが痔ろうの自覚症状だったのか!』とやっと気付きました。

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