Q.痔ろうを自分で判別できますか
A.断定は難しいですが可能です
お尻が痛くなったら自分で痔ろうかどうか不安になると思います。そこで、病院に行く前にまずは自分で痔ろうかどうかを確認してみましょう。断定は出来ませんが、疑いが強いかどうかまでは判断が可能です。
ろう管の出口が肛門付近にあるか探す
痔ろう発生のメカニズムは以下の通りです。
痔ろう発生の流れ
- 下痢が勢い良く出ることで歯状線と呼ばれる窪みにつまる
- 窪みが化膿し膿が生じ、膿が体内を削ってお尻までトンネル(ろう管)を貫通させる
- ろう管はおしりにニキビのような盛り上がりを作る(2次口)
- 2次口から膿がでてくる
この流れの最後で発生する2次口の有無を確認することで痔ろうが生じているかどうかを判断することが出来るのです。
痔ろうの2次口の特徴
痔ろうの2次口は赤みを帯びた小さな膨らみで、穴ではなくニキビや虫刺されの様な姿をしています。この出口が肛門付近にあるかどうかを探してみてください。肛門の周囲ならどの方向にでも生じる可能性があります。かなり小さい場合もあるので丹念に探してみてください。パートナーに頼めるようであれば見てもらうのが確実でしょう。
ろう管の出口を強く押してみる
ろう管と思われるニキビのような跡が見つかったら、ただの肌荒れか痔ろうの2次口なのかを判別してみましょう。
ろう管があると言う事は、その奥に膿のトンネルもあるという事です。トンネルの出口を上から強く抑えるとトンネルに刺激が行き、痛みが生じます。
ろう管の出口以外の場所も押してみて痛みの度合いを確認してみましょう。出口の上を押した時だけ痛みが強くなれば痔ろうの疑いが強いという事です。
もし、他の場所では痛みがなく、2次口の上だけ痛むようであれば残念ながら痔ろうの可能性が非常に高く一度病院でしっかりと診てもらうのが確実でしょう。
自分では判断できないケース
なお、この方法では自分で判断できないケースが2つ有ります。
- 痔ろうのろう管が完成しておらず肛門周囲潰瘍の状態である
- ろう管のトンネルが体の奥に向かって伸びてしまった場合
この2つは直接手に触れられない為、自分で判別する事が難しくなります。肛門周りにろう管の出口が見当たら無いのに肛門奥に強い痛みがある場合は肛門科を受診して見てもらう方が良いでしょう。